NOTES / 制作と判断の記録
制作途中で追加要望が入ったとき、
どの強さで反映するか
「麻雀も入れた方がいい」と言われた、
デイサービスのチラシ制作で考えたこと。
デイサービスのチラシとリーフレットを作っている途中で、
「麻雀も入れた方がいいんじゃないか」
という話が出ました。
先に結果だけ書くと、麻雀は入れました。
ただし、写真付きで大きくは出していません。
入れるかどうかより、どのくらいの強さで見せるかを考えた案件です。
介護事業に詳しく、紹介のつながりも持っている方からの提案です。
要介護の方にも紹介しやすくなるし、実際に施設を紹介する後押しもできる。
クライアントにとっては、ありがたい話でした。
ただ、この施設が最初から中心に考えていたのは、要支援の方や、介護予防を考えている方です。
しかも麻雀は、もともとのプログラムには入っていませんでした。
紙面に「麻雀」と一言足せば終わる話ではなく、実際の過ごし方にも関わってきます。
クライアントから、
「この話、どう扱うのがいいでしょうか」
と相談を受けました。
01 / START最初に決めていた方向を、
全部変える必要はない
こういう話が途中で入ると、迷います。
紹介につながる可能性があるなら、取り入れた方がいい。
でも、影響力のある方から言われたからといって、その意見をそのまま一番大きく見せる必要があるのか。
そこは別の話だと思いました。
この施設では、もともとゴルフなどを含めて、楽しみながら身体を動かせることを大切にしています。
麻雀が悪いわけではありません。
ただ、急に麻雀を写真付きで大きく出すと、今度はそれが施設の中心的な特徴のように見えてしまいます。
それは、最初に考えていた方向とは少し違います。
02 / DECISION「入れるか、入れないか」
ではなく、
「どのくらい出すか」
なので今回は、
麻雀を入れるか、入れないか
の二択にはしませんでした。
麻雀は、利用できる活動のひとつとして加える。
でも、主役にはしない。
チラシではサービス概要の中に。
リーフレットでも、活動のひとつとして文章の中に入れました。
一方で、もともと大きく見せていたゴルフなどの写真や、施設全体の見せ方は変えていません。
あわせて、「介護予防をしたい方」という対象も分かるようにしました。
紹介できる人の幅は広げる。
でも、誰を中心に考えている施設なのかまでは変えて見せない。
そのくらいの強さにしました。
03 / REQUEST要望を聞くことと、
言われた通りに
作ることは違う
制作では、
「これも入れてほしい」
という情報が途中で増えることがあります。
今回のように、その意見にちゃんと理由があることもあります。
だから、最初の計画と違うからといって、全部はね返すのも違う。
でも逆に、
「詳しい人が言っているから」
「紹介につながりそうだから」
という理由だけで、紙面の優先順位まで変えてしまうのも違うと思っています。
今回クライアントから相談されたときも、
誰の意見を採用するかではなく、
この事業が一番大切にしていることは何か。
そのうえで、新しく出てきた情報をどこまで見せるか。
そこから考えました。
04 / PRIORITY大きく載せることだけが、
「反映する」ではない
情報を反映するというと、
目立たせることを想像しがちです。
でも、
大きく載せる。
小さく載せる。
文章だけ入れる。
別の場所で説明する。
これも全部、反映の仕方です。
今回の麻雀は、
入れた。でも、大きくはしなかった。
それが、この事業には合っていると判断しました。
デザインに入る前に決めるのは、載せる内容だけではありません。
何を主役にして、何を補足に回すか。
その強弱も含めて、先に考えています。
こはねデザインでは、いただいた要望をそのまま並べるのではなく、
事業が大切にしていることと、
見る人が判断するために必要な情報。
その両方を見ながら、何をどの強さで伝えるかを考えています。